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粘膜保護作用・再石灰化
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粘膜保護作用
分泌される唾液には粘性タンパク質のムチンが含まれています。ムチンは水分を多く含む分子構造しており、粘膜や食べ物を覆う作用があります。粘膜の表面を覆ったムチンは乾燥を抑える保湿効果があるほか、食物などの外部からの刺激に対し口腔内の粘膜を保護する作用があります。また、食べ物を覆うと同時に口腔内に付着している細菌も取り込み、これらを口腔外へ排除させる作用もあります。
再石灰化
歯の表面は硬いエナメル質が覆っています。エナメル質はモースの硬度で約7前後あり水晶や石英ほどの硬さを持っています。鉄の硬度は約4、純金は約2.5程度と比較するとかなりの硬さということがわかります。硬いエナメル質も酸が強い環境では容易に溶解してしまいます。
虫歯の原因菌であるS・ミュータンスの発生する酸(乳酸)や甘い酸性の飲食物などによりエナメル質の表層付近ではたえず溶解しています。このエナメル質が溶解する現象を脱灰(だっかい)といいます。そのまま溶解すると虫歯が進行しますが、唾液にはエナメル質の成分であるハイドロキシ・アパタイトが含まれており表面を常に修復しています。これを再石灰化といい、歯の表面を再生し虫歯を防いでいます。
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